■ベルリンから
新時代の前夜―旧体制崩壊のシンボル
ウクライナの状況は、危機のさなかで攻撃的になっている世界資本主義の崩壊のシンボルである。ユーゴであれ、イラク、アフガニスタン、エジプトであれ、またウクライナであれ、帝国主義が全世界に手を伸ばし、その結果、帝国主義体制の終わりを告げているということだ。
EUの東方拡大と西ドイツとEUによる東ドイツの併合は・・・・・
自国で戦争に抵抗すること
ウクライナにおける戦争を阻止するためには、侵略国における戦争への反対運動が必要である。そのために、先週土曜日(5月31日)、ベルリンで、政治諸組織の活動家中心のデモが、かなりの数でおこなわれた。職場の労働者は、このかんマスコミによって、あらゆるルート(新聞、テレビ、ラジオ)で流されている情報、つまりウクライナの事態はすべてロシアに責任がある、という情報に影響されていて、デモへの参加がおくれている。しかし、今回の強力なデモに街頭で出会ったり、それを新聞で読んだりすることで、マスコミの一面的な報道に、いささかなりともストップをかけることができたと思う。
こうした状況であるから、この地で資本主義の戦争政策に対して、新たな戦線を構築することが絶対に必要である。あらゆる手段を使って、この任務を実現しなければならない。そのためには、何よりも職場でのたたかいをとおして、資本の攻撃の根源を叩き、同時に労働者を組織していくことだ。というのは、EU諸国の体制内労働組合は、EU政府の戦争政策に対して、何らたたかう姿勢をみせていないからだ。
闘う労働運動が存在するならば、政府は戦争政策を強行できない。もし強行すれば、自国の足元で抵抗と反乱を呼び起こしてしまうからだ。これが、職場における政治的活動家の任務である。
抵抗から攻撃へ
ベルリン都市交通の民営化に反対する行動委員会は、8月25日深夜零時から、8月31日の24時までの7日間、連日24時間の抵抗週間として、ベルリンの南駅東交差点での行動を計画している。大財閥と政権がぐるになっておこなっている侵略と収奪に反対するすべての労働組合員、市民団体、政治組織や諸団体とともに、この行動を貫徹する。
ところが、今や、GDL(ドイツ機関士労組)においてさえも、批判的で戦闘的な組合員にたいしては、口封じが強制されている。実際、GDLのベルリン都市交通東部グループで、それが起こっている。すべての批判的な組合員にたいする見せしめとして、一人の仲間が6月26日付で、GDLから除名されようとしているのだ。かれは、組合員向けの公開状で、GDL本部役員の独裁的なあり方を批判したことが理由である。GDLの組合集会で、批判的な態度のために、暴力的な脅迫にあったことを、公表したのだ。
こうした組合除名の脅迫で、組合のすべての労働者の闘争力が弱められるだろうというのだ。批判的な組合員にとどまらず、すべての組合員が、この攻撃の標的になっているのだ。私自身も、脅迫文を、何とGDLの議長から受け取っている。しかし、このような攻撃に対する断固とした回答が、数多くの組合員の仲間から表明されるであろう。
資本にあやつられたウクライナ政権の戦争政策とベルリンにおけるわれわれ組合員に対する攻撃は、資本主義の政治的社会的体制そのものに対するわれわれからの決然たる反撃を呼び起こすであろう。これ以外の道はない。敵の危機は、われわれにとって反撃の好機である。労働者人民は、その力を持っている。それを、われわれが、国境をこえ、職場をこえ、組合を越えて、全世界的に結合することだけが必要なのだ。
心からの闘う挨拶を送ります。