鉄道公社が報復「強制転出」、労組組合員は「ストレス」で自殺
破局に進む鉄道労使...今日、人事委を開けば来週労組がストライキ
ユン・ジヨン記者 2014.04.04 12:23
鉄道公社の報復強制転出で、鉄道労組の組合員が自殺する事件が発生した。 鉄道公社は今日(4月4日)に人事委員会を開き、約850人の強制転出を強行する予定で、反発はさらに強まりそうだ。
鉄道公社が人事委員会で組合員の強制転出を確定すれば、鉄道労組も来週に予告されたストライキに突入する予定で、対立が高まっている。 労組および市民社会、政党などは、鉄道公社の非人間的な労働弾圧が労働者を死に追いやったと反発している。
鉄道公社の報復「強制転出」、労組組合員は「ストレス」で自殺
4月3日午後3時45分頃、 鉄道公社の馬山信号制御事業所で電気員として働いていたチョ・サンマン(50)鉄道労組組合員が自宅で首を吊って自ら命を絶った。
故チョ・サンマン組合員は、1995年の入社後、馬山地区で働き、3月4日に馬山から晋州に転出した。 転出して1か月も経たない状況で、また4月に晋州から三郎津に移動する転出対象者に指定され、そのためにストレスに苦しんでいた。
普段から鬱の傾向があった彼は、強制転出の問題で極度の不安を示していたという。そのため労組側では、会社側にチョ氏を強制転出リストから除外するよう要求していた。
会社側は3月22日頃、1次配転で馬山、晋州、大和江は除くと明らかにしたが、故チョ・サンマン組合員は7月の2次配転対象者に選ばれるという噂を聞き、 不安と重圧に苦しんでいたという。
労組は「チョ・サンマン組合員は、今回の強制移動対象者になるなどの過程で激しい不安症状を示し、すでに周辺がとても心配していたという」とし「配偶者は故人が三郎津に行くか、釜山に行くかも知れないとし、配転についてとても不安に思っていたと明らかにした」と伝えた。
現在、故チョ・サンマン組合員は、東馬山病院葬儀場に安置されている。 遺族は妻(47)と娘(23)、息子(21)。
労働界市民社会、政党などが反発...「鉄道公社強制転出の即時中断を」
鉄道労組の強制転出の強行で組合員が死亡する事件が発生したことで、労組や市民社会、政党などの反発も続いている。 民主労総と公共運輸労組連盟、鉄道労組、KTX民営化阻止氾国民対策委は4月4日午前10時にソウル駅広場の階段で記者会見を行い、鉄道公社の強制転出中断を要求した。
民主労総のシン・スンチョル委員長は「昨日、ヴァレオ空調の解雇労働者と鉄道公社組合員の二人の死に接した。 労働弾圧により、社会的に殺された鉄道労働者だけでなく、多くの労働者が死んでいる」とし「民主労総は、朴槿恵(パク・クネ)退陣まで、そして医療と鉄道民営化を防ぐまで、闘争を続けていく。さらに大きな闘争で希望を作る」と声を高めた。
鉄道労組のキム・ミョンファン委員長も組合員を死なせた鉄道公社に対して怒りの声を吐き出した。
キム・ミョンファン委員長は「鉄道公社は労組のためにみだりに人事措置をできないと言いふらしている。だがこれは真っ赤な嘘だ。 今開かれている人事委員会とやらには、労組幹部は誰も入れない。 話す時間も与えられない」とし「公社は2月から数千人の組合員に対し、一方的に強制転出を予告する携帯メッセージを送った。2万人の組合員は今も不安に思って列車を見ている」と強調した。
続いて「昨年にも非熟練代替人員が投入され、高齢の老人が亡くなった。 熟練した労働者を大量に強制配転すれば、列車が脱線して人が死ぬ。 労組委員長がまた監獄に行っても、また列車が止まっても、強制転出を止めなければならない」と強調した。
各界各層の糾弾発言も続いた。 正義党の朴元錫(パク・ウォンソク)議員は「昨年の23日間の史上初の鉄道ストライキが起き、与野仲裁でストライキが中断された」とし「だがこれまで3か月間、鉄道小委がした事は、国土部と鉄道公社の話を聞いたことだけだった。 労組を説得してストライキをやめさせたのだから当然責任を取らなければならないが、自分たちがストライキをやめさせたということを利用だけしただけだ。 国会で鉄道労組弾圧事態を解決しなければならない」と話した。
労働者階級政党推進委のイ・ジョンフェ代表は「鉄道公社の崔然恵(チェ・ヨネ)社長が労働者弾圧を強化し、それが社会的他殺に帰結した」とし「鉄道労組をはじめ、民営化を反対するすべての人が鉄道公社と政府の民営化推進と労組弾圧という攻勢を乗り越えなければならない」と声を高めた。
曹渓宗労働委員会のヤン・ハヌン執行委員長も「二週間前、キム・ミョンファン委員長とパク・テマン首席副委員長が曹渓宗を訪問し、チャスン僧侶に鉄道公社の強制転出を防ぐために力を貸して欲しいと言った。その後、崔然恵社長などと強制転出に関する対話の場を用意する予定だったのに、急報が伝えられた」とし「曹渓宗も、鉄道公社の強制転出中断と労使対話のために積極的に動く」と明らかにした。
また記者会見団は「崔然恵社長は市民社会の面談の要求も無視して大規模転換配置を強行し、鉄道事態を破局に追い込み、結局一人の鉄道労働者を死に追いやった」とし「故チョ・サンマン鉄道組合員の死は、鉄道民営化を強行するために労組弾圧に没頭する崔然恵鉄道公社社長の無分別な大規模転出が呼んだ社会的殺人」と批判した。
続いて「労使関係を極端な混乱に追い込んだ崔然恵社長は即刻辞任するべきで、鉄道公社と国土部、そして朴槿恵政権は、さらなる組合員の不幸な事態を防ぐために不当な強制転出を今すぐやめろ」とし「『鉄道民営化に反対する社会各界円卓会議』は、再び全面ストライキを予告する鉄道労働者を積極的に支援する」と明らかにした。
鉄道公社は今日人事委を開催、強制転出の対象者を確定
労組、来週のストライキは不可避...労使関係破局に駆け上がるか
強制転出による組合員の死亡事件が発生したことで、 鉄道の労使関係はさらに破局に向かう展望だ。
鉄道公社は今日、大規模転出対象者を確定する所属別人事委員会を開く方針だ。 人事委員会の後、対象者が確定し、リストが発表されると、直ちに大規模転出が進められる。
労組は鉄道公社が人事委員会で強制転出を強行すればストライキに突入すると予告してきた。 現場でも、600人の組合員が強制転出に対する不安と怒りを訴えて、大規模な断髪を強行した状態だ。
もし今日、鉄道公社の人事委員会が開かれれば、遅くとも7日頃にはリストが発表されるものと見られる。その後、鉄道労組がリストを確認して分析する手続きが終わり次第、労組もストライキに突入することになる。 鉄道公社が今日の人事委員会が終われば、来週中には鉄道労組も直ちにストライキに突入する手順だ。
鉄道労組のペク・ソンゴン広報チーム長は「人事委員会が今日の午前10時に予定されており、各地域ごとに抗議闘争を展開している」とし「人事委員会の結果により、労組側の立場を明らかにする予定で、ストライキに突入することになるだろう」と説明した。
鉄道労組のキム・ミョンファン委員長は記者会見の後に記者と会って「鉄道公社は7日頃に強制転出対象者に通知する方針なので、組合員としては今週末がとても不安だ」とし「最低100人程度の組合員が現在、自分たちがどこに転換されるかもわからない状態だ。 公社側には少なくとも彼らについては協議をしようと話している。もし公社が一方的に転出を強行すれば、また列車を止めるしかない」と明らかにした。
一方、鉄道公社はこの日の記者会見の後に報道資料を配り「故チョ・サンマン氏が所属していた電気分野では、鉄道労組が主張する7月の循環配転計画自体がなく、4月1日に鉄道労使が議論した内容でも7月には電気分野が循環移動の対象でないことを明確にした」とし「鉄道労組は故人の死を労使対立の道具にし、また故人の家族に痛みをあたえる行為を直ちに中断しろ」と批判した。
これに関してキム・ミョンファン委員長は「今も電気分野の循環配転が施行されている」と声を高めた。ペク・ソンゴン チーム長も「鉄道公社は1年に二回配転をする基本計画があり、強制配転に不安を感じざるをえない」と説明した。