私たち辺野古リレーは、11月4日に沖縄県名護市辺野古にあるキャンプ・シュワブゲート前に東京都所轄である警視庁機動隊が配置された事に対し、11月8日に警視庁へ緊急抗議要請行動を行いましたことをご報告いたします。
なお、当日の様子は動画にてこちらでご覧いただけます。
私たちは警視庁へ抗議要請文を渡すアポイントを取ろうと、当日午前中に電話をしました。しかし、警備課の担当者は「抗議文は受け付けないから」と言い捨て電話を一方的に切るという対応で私たちの要請をはねつけました。
辺野古への米軍基地押しつけに関わる防衛省、内閣府、海上保安庁はこれまで抗議申し入れを基本的に受け付けています。警視庁だけが、行政の責任を放棄する対応は許されません。
それでも抗議をしなければならないと呼びかけをし、緊急にもかかわらずご参集いただいた方々と抗議要請文の受け渡しと抗議行動を行いました。
しかし、数十名の機動隊、それとほぼ同数の公安警察、そして麹町署警備課の警察官に行く手を阻まれました。私たちは、正当な要請と抗議行動の権利であることを伝え、麹町署警備課のアラカワ課長に抗議要請をさせるよう申し入れを始めました。
翁長県知事を支持し、8割を超える県民が辺野古への新基地建設に反対しているにもかかわらず、工事を強行する政府と、抗議する市民を排除するために警視庁機動隊が派遣されたという事実に対する抗議要請は私たちの権利であると申し入れている中、アラカワ警備課長はこの要請を一方的に打ち切ろうと、「沖縄と同じようにするぞ。機動隊で排除する」と発言しました。
「沖縄と同じようにとは何事か」と、すぐに抗議と事実確認をし、申し入れを行っていた方が「自分は沖縄の人間である」ことを伝えると、アラカワ警備課長は言葉を濁したようです。この発言を決して看過することはできません。
この発言から、権力側の横暴な振る舞いは正当であり、いかなる背景があろうとも平気で市民を排除することができるという認識でいるということを、警察自らが明らかにしたと言えるのではないでしょうか。人権という守られるべき原則を軽視していることが分かります。警察が、「沖縄と同じように」という発言を脅迫として使用した事実は、到底許されるものではありません。
警察への申し入れをされていた方も、このような暴言は初めてだと憤っていました。この方は長い年月、東京で沖縄への差別や基地問題への訴えを続けてきた方で、私たちも常に大切なことを学ばせていただいています。この警察による暴言を、決して許してはならないと考え、厳重に抗議していく所存です。
警備課長による暴言があったため、現場は一時騒然としましたが、抗議要請という当初の目的を果たそうと再度申し入れを続けた結果、10名が警視庁の正門前に立ち、抗議要請文を読み上げることになりました。そもそも自分の意志で集まった市民の正当な抗議に対し、警察が圧力をかけながら妨害する権限などなく、一方的に人数を指定されること自体が明らかな職権濫用と言えます。
正門前でも、抗議要請文の受け取り担当者がいないことに不服を申し立てたところ、ある公安警察官(通称:ジャガイモ)から、「誰も出てこないよ!」とふてぶてしく大声で叫ばれました。事前に抗議要請がなかったから受け取らないと言われましたが、アポイントの電話を一方的に切り、拒否をしたのは警視庁です。
それでも、私たちを取り囲み、勝手に警戒している機動隊、公安警察、麹町署警備課の警察官にしっかり聞いてもらおうと抗議要請文を読み上げました。また同日、大阪でデモを行っていた「辺野古の海を埋め立てるな! 11・8大阪アクション」の実行委員会から送っていただいた抗議文も読み上げました。 読み上げた後も、一貫して受け取らない態度を崩さないため、郵送で抗議要請文を送ると宣言してその場は終了しました。
その後、私たちはキャンプ・シュワブゲート前から電話中継をつないで現地の情勢報告とメッセージをもらったり、110名もの抗議賛同者の皆さんとともにスピーチとコールを交えたりしながら抗議を行いました。
沖縄出身の方や久米島から来られた方、辺野古での座り込みに参加してきた方、9月に辺野古で不当逮捕・勾留された韓国人の方の付き添いを最後までしていたという新しい仲間、音楽で辺野古への連帯を示す方、そして辺野古リレーの仲間からも、様々なスピーチやアピールがありました。一人ひとりのスピーチはどれも真摯なもので、そこからまた反省し、学ぶことが多くありました。
今後も、辺野古新基地建設と沖縄への構造的差別を関東からも糾弾し、新基地建設の撤回が実現されるよう最大限がんばりましょう!